2016年11月15日火曜日

【怪我】トレーニングする時もハインリッヒの法則を意識しよう

トレーニングが順調だと、トレーニングをしている限り、怪我のリスクがあるんだということをついつい忘れてしまいます。


ハインリッヒの法則とは


氷山の一角に例えられますが、1つの大きな事故の背後には29の軽微な事故が起きていて、さらにその背後には300の事故にはつながらなかった小さな異変が存在するという経験則です。

逆に言うと、小さな異変を300見逃してしまうと、29の軽微な事故が起こり、1つの大きな事故を引き起こしてしまうということです。

これは一般企業でも安全対策として取り入れられている、実績のある経験則なのでバカにできません。

トレーニングにも当てはめることができますね。

結果的に怪我に繋がらなかったとしても、身体に不必要な(トレーニングなので当然必要な負荷もあります。)無理な負荷をかけるということは、330個のうち1つ大きなハズレがあるくじを1回引いてしまったということになります。

自分は大丈夫!なのではなく、そんなことを続けていたらいつか必ずハズレくじを引く日が来るのです。

300の小さな異変に気付く


怪我をする可能性があるポイントを、具体的に多く知っていればいるほど怪我を回避できる可能性が高まります。

「フォームが悪いと痛める」といった漠然としたイメージではなく、「どういうことをすると、どこにどのような負担がかかるから、怪我をしないためにはどうしなければならない。」というように、なるべく具体的であることが大事です。

何事も具体的であるほど、行動につながりやすいです。

そして、知識は経験からも身につきますが、できれば怪我をしないための知識に関しては、自分の経験からではなく、理屈や先人の知識から学んだ方が良いかと思います。
(経験するということは実際に怪我をするということですからね...)

では具体的に何を意識したらいいのでしょうか。

怪我をする可能性があるポイント


種目ごとに一般的に正しいフォームがあり、そこから大きく外れると怪我をする可能性が高まるということは当然ありますが、ここでは種目ごとに注意することではなく、共通して気をつけるポイントについてまとめます。


①床からウェイトを持ち上げる瞬間

ウェイトを床から持ち上げる瞬間(ダンベルロウのスタートポジションに移る動作など)に一気に力をかけると、関節に負荷がかかることがあります。

しっかりと筋肉を使って持ち上げていればいいのですが、関節に負荷をかけると痛めてしまいます。

ダンベルと手を紐か何かでぐるぐる巻きにして固定すれば、腕の力を抜いても持ち上げることはできますがそれは関節に負荷がかかった状態です。

持ち上げる瞬間は、ウェイトに見合った筋肉を一気に稼働することが結構難しいと思います。

少し反動をつけて持ち上げている場合は要注意ですね。

対策としては、腕を少し曲げた状態で、ゆっくりと力を込めて持ち上げると良いかと思います。

②ウェイトを床に下ろす瞬間

力をかける瞬間だけでなく、力を抜く瞬間にも、関節や筋肉に刺激があるようです。

負荷がなくなるのだから問題なさそうですが、経験的に、力を一気に抜くと、筋疲労とは異なる刺激があります。

あまり経験しないほうがいいことですが、例えば肩を痛めた時に、痛くない範囲の軽めのダンベルでトレーニングしていたとしても、降ろす瞬間に一気に力を抜くと、痛みがあることがあります。

降ろす時もなるべくゆっくり力を抜くようにしましょう。

③ネガティブ方向の運動をする時

ネガティブ方向の運動は、力を抜いてもできてしまいます。

そこで素早くやってしまうと、最後にウェイトの何倍もの負荷がかかります。
(例えば、ダンベルロウで引き上げたウェイトを一気に降ろしたら腕が伸びきった瞬間に一気に負荷がかかります。)

ポジティブ方向では爆発力を発揮して一気に持ち上げ、ネガティブ方向はゆっくり実施するというのは、怪我をしないという意味でも理にかなっているようです。

④ウェイトをラックから取るとき

ウェイトをラックから取る動作は、トレーニングのための動作ではないですよね。

同じ重量でもどのような動作をするかで扱える場合と扱えない場合があります。
(ダンベルプレスで扱える重量でも、ショルダープレスで扱えるとは限りませんよね。)

これから実施するトレーニングにとっては適切な負荷でも、取る動作にとって適切な負荷とは限らないということです。

取る時は、慎重に行いましょう。

⑤ウェイトをラックに戻すとき

戻すときも取るときと同じで、戻す動作にとって適せつな負荷になっているとは限らないことに注意が必要です。

⑥ウェイトを持って移動する時

基本的にはウェイトを持って不必要に移動することは避けた方が良いです。

どうしても移動する場合は、なるべく体感からウェイトを放さずに持つ方が良いでしょう。

体感から離れると、ウェイトに身体が振られてしまいます。

⑦可動域ギリギリのとき(ネガティブ方向)

ネガティブ方向で可動域いっぱいまで使い切ってトレーニングする際に注意が必要です。

筋肉で支えているのであれば良いのですが、可動域の限界を迎えて支えているとしたら問題です。

例えばダンベルプレスで降ろす際に、これ以上腕が下がらないというポイントがあるかと思います。

関節の可動域的に下がらないポイントでは、力を入れなくても支えることができてしまいます。

トレーニングの稼働幅が狭すぎるのも問題ですが、限界可動域まで攻めるのは怪我のリスクが高まることを意識しましょう。



今まで怪我をしていないから、今まで通りで問題ないと考えず、怪我をする可能性があるポイントをたくさん知ることで、大ハズレ入りのくじを引かないように気をつけていきましょう!



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